イベントの着ぐるみボランティア!
こんな募集を目にしたことがありませんか?
イベントやお祭りに登場する動物やご当地キャラの着ぐるみ、中に入る人は、公募したボランティア、ということはけっこう多いのですよ。
学生さん歓迎!ってけっこうあります。
ご当地キャラの場合、地域おこしに若者に関わってほしい!という主催者の思いからなのかもしれません。
あとは体力がある方がベターということも理由のひとつだと思います。
実は私も20代前半に何度か着ぐるみに入ったことがあるんです。
私の場合は仕事でたまたま機会があったのですが、すごく特別な体験として心に残っています。
今回の記事では、着ぐるみのボランティアのお仕事内容、その魅力や大変なことを私の経験も含めてお伝えしていきますね!
着ぐるみデビュー!学生向けのクセになるボランティアご紹介!
着ぐるみには自治体、企業、警察や消防などのキャラクターものと、映画やTV等の怪獣やヒーロー、ヒロインのキャラクターものなど、様々なジャンルがあります。
自治体のゆるキャラなどは一般の人が中に入ることが多いので、なるべく軽くて使いように、そして収納もしやすく作られていることが多いようです。
映画やTV等の怪獣やヒーロー、ヒロイン物のアクションキャラクターは、着ぐるみを着て戦ったり踊ったりしますので、プロの方じゃないと無理ですよね。
それでは経験不問の学生も入れる着ぐるみのボランティアやアルバイトのお仕事について見ていきましょう!
着ぐるみを着て何をするの?
初心者OKの着ぐるみボランティアやアルバイト、例えば以下のようなことがお仕事になります。
- イベントの入り口で来場者のお出迎え
- 会場内のお散歩をしながら来場者との触れ合い
- ステージに上がりゲームに参加
- チラシやプレゼントを手渡す
私の場合はイベントでとてもキュートなリスの着ぐるみに入りました。
イベントの中でリスちゃんとの記念写真を撮れる時間があらかじめ決まっていました。
その時間は行列を作ってリスを待っている人たちと記念撮影をします。また、何度かサプライズ的に会場に行きお散歩もしましたよ。
着ぐるみはクセになる!?
お話しますね。
新入社員だった私は、なんとイベントの手伝いに行った先で急遽着ぐるみに入るように言われたのです。
驚きましたが、こんなチャンスはもうないに違いない!と思い二つ返事で引き受けましたよ!
着ぐるみが置いてある控室で着方を教えてもらった後、一人でリスの着ぐるみを着てみたんです。
まずは可愛いワンピース。肉厚な素材で出来ているので自分の体の線はすべて消え、二回りくらい体がBIGになる感じです。
そして大きな長靴型の靴を履きます。これもとても肉厚に出来ていて、自分の足が三回りくらいBIGに。
次に頭をかぶりますが、大きいだけあってそれなりの重さがずっしりときました。
最後に手袋をします。これもミッキーほどではないけどとても大きくふかふかの手でした。
意外と簡単に着れました!
控室には大きな鏡があったので、そこにゆっくりと足元を確認しながら移動。
鏡の中には、当たり前ですけど、りすが一匹いましたよ。
そこには自分の気配は全くなくて、不思議な感じ。
試しに鏡に向かって手を振ったら、ものすごく可愛い!
しばらくすると、着ぐるみのアテンダントをしてくれるお姉さんが迎えに来てくれて、記念撮影の会場に向かうことになりました。
大きな足で狭い階段を下るのは怖かったですね。
下を見ても体が大きすぎて足元が見えません。
一段ずつ声をかけてもらいながら、ゆっくり降りていきました。
まっすぐ前を向いても視界がとても狭い。
お姉さんに手を繋いでもらい、「もうこの人についていくしかない!」という気持ちです。
スタッフエリアからお客さんがいるスペースに入ったときのことは忘れられません。
子供たちから「わあっ」という歓声。
自分の方に走り寄ってきて、手を繋いてきたり、抱きついてきたり。『しっぽふわふわ〜!」なんて声が聞こえてきました。
私は着ぐるみの鼻の部分から外が見えるのですが、子供たちの輝いた顔が印象的でした。
気がつけば大人も子供も入り混じったたくさんのニコニコ顔に囲まれていました。
私が入ったリスちゃんはとても人気のあるキャラでした。
おもしろキャラや怖めキャラの着ぐるみだったら、また違う景色が見えるのかもしれません。
ゆるキャラやおもしろキャラなら、動きでみんなを楽しませることもできるでしょう。
それにしても子供たちって本当に着ぐるみが好きですよね。
そんな子供たちの姿を見て大人もみんな笑顔になります。
着ぐるみは「自分ではないものになれる」不思議な不思議な世界です。
その日仕事を終えたときはなんとも言えない充実感と高揚感でいっぱいでした。
笑顔の下にある着ぐるみの苦労とその解決法
着ぐるみの中は入った人にしかわからない苦労もあります。
事前に対策を取り、ピンチもスムーズに乗り切れるように準備しておきましょう!
とにかく暑い!着ぐるみの中
着ぐるみの中は想像通り、とても暑いです。
私は、幸いゴールデンウィークの涼しい日が着ぐるみデビューだったので問題ありませんでした。
しかし、真夏に中に入った時はさすがにサウナに入ったように汗だくになりました。
体力を使う着ぐるみのお仕事は基本的に短時間です。間に長めの休憩が入りますので水分と塩分をしっかりとって次の出番に備えましょう。
他にも着ぐるみに入るときに気をつけたいことは以下の通りです。
- 長い髪の毛はしっかりと結び前髪も落ちてこないようにする
- メガネが曇るのでコンタクトの方が良い
- 小型のファンや保冷剤を入れられるベストなどを用意するのもおすすめ
SOSを伝えられるために準備しておくこと
暑さ以外に困ったことは、着ぐるみは喋れないのでアテンダントに何かを伝えたくても伝えられないのです。
私も一度だけですが、ピンチだったことがあります。
何度も後ろから押してくるやんちゃな男の子がいて、重たい着ぐるみでバランスが悪い私もふらついてしまいます。
周りに他の子供たちがたくさんいたので危ないなと思ったのですが、喋れないので注意も出来ません。
また、キャラクターのイメージを壊してはいけないので、喋れたとしても厳しい態度には出られない立場です。
アテンダントのお姉さんは周囲の子供たちと着ぐるみの私の両方にすごく目を配っていてくれていました。
でも、その時はなかなか気がついてくれず困ってしまった経験があります。
何かSOSがあったらどう伝えるかをアテンダントと事前に決めておくことをおすすめします。
SOSサインのポーズとか手を強く握るとか。
SOSの内容までは分からなくても一旦控え室に連れていってくれたり対応してくれますよ。
急に体調が悪くなった時にも安心ですよね。
まとめ
初めてでもチャレンジできる着ぐるみボランティア!
お仕事の内容、そしてその魅力と大変なことの両面をお伝えしてきました。
- 実はけっこう多い学生歓迎の着ぐるみボランティアやアルバイト
- イベントで来場者との触れ合いがメインのお仕事
- 会場の人気者になれる着ぐるみ体験は、自分が自分でなくなる不思議で充実した時間
- 暑さ対策やアテンダントさんとのSOSサイン決めでピンチを乗り切る
着ぐるみには魔法があって、普段はシャイな方も実際に中に入ったら恥ずかしさが消えて、きっとキャラクターになりきれちゃいますよ。
慣れてくると自然といろいろな動きができるようになります。
子供たちにはかがみ気味で目線を合わせてあげたほうが喜んでくれると思います。
あなたの目線ではなく着ぐるみの目の高さを意識してくださいね。
着ぐるみによっては身長制限があるものがあります。
私は身長が高いのでリスを着るには多分ギリギリだったのだと思います。
小さな女の子が「リスちゃん、大きい!!」とびっくりしていたので少しかがんでみたら笑顔になってくれました。
たくさんの笑顔が見れる着ぐるみ体験、少しでも興味がある方はぜひチャレンジしてみてくださいね!
ちなみに今回、写真で登場してくれたのは、
長崎県時津町のイメージキャラクター「とっきー」と、
千葉県いすみ市の大原中央商店街のマスコットキャラクター「ホットくん」です!